2011年6月23日木曜日

ライトタックルで楽しむ{青森ー東京}ジギング     [和田信一郎]

仕事柄、青森と東京をあわただしく往復する私にとって、5月の青森は気温が上がり、
東京でいえば初春の気候!青森⇔東京ともに釣行にいそがしい、楽しいシーズンインです。
さらに、八丈島J1グランプリで、初日15kgヒラマサJ1自己新記録を上げ、上機嫌の5月突入となりました。





今回はライトタックルで楽しむ今が旬の、
①青森のシャローマダラジギング ②東京湾の五目ジギングを報告します。



    プロトアルミジグでのシャローマダラジギング
初春、青森の太平洋沿岸は冬季深海で産卵したマダラが一斉に浅場に移動、
栄養補給のため荒食いを始める。釣って良し、食べて良しのマダラを
シャローライトタックルで楽しめるシーズンです。
六ヶ所村泊漁港をベテラン勝栄丸にて出港。六ヶ所村は今回の大震災で津波被害を免れ、
全遊漁船通常運行できる東北太平洋では貴重なエリアです。

ポイントは50100m程度の漁礁帯付近、魚探に明確な反応が出ます。
IRON WHIP622PE2号、プロトアルミジグ180gのライトタックルにて
ビッグベイト=ビッグフィッシュを狙いました。
アルミジグ180gはシルエット的には鉄ジグ350gを超えるビッグサイズ!
引きおもりはさぞかしキツイと思いきや、鉄ジグ200gよりずーと軽やか!
しかも1ピッチジャーク後の糸ふけなかなか解消されない・・・。
つまり横を向いているスライド時間が“なが~~い”といことです。
この驚異的なスライド時間はどの鉄ジグよりも長いかも!!
水深60m船長の合図と同時に投入。アルミジグの沈降速度を心配していたが、
サミングしジグの姿勢をよりバーチカルにすることでストレスなく着底。
3回目のジャーク後ボトムより5mあたりで明確なアタリが。
フッキング後、大型マダラ特有の強いトルクの首ふり、ボトム付近の慎重なやり取りを
クリアするとゆっくりと上がってきたのは8kgを超えるデカマダラ!



アルミジグには選んだようにデカマダラがバイト!まもなく釣れ過ぎ注意警報発令!
その後キャッチ&リリースを楽しみ出港から3時間ほどで帰港となりました。
今後もアルミジグはフィールドテストを国内外各エリアでテストしレポートしていきます。



    東京湾五目ジギング
6月初旬、東京湾に太刀魚の魚影が見えてきたとの情報を聞きつけ、
川崎つり幸さんにお世話になりました。
600出船、ポイントは20m前後の超シャロー!
PE1号に発売したばかりのSWIM RIDER Short80gを組み合わせ、
着底後中層あたりでヒット!
なかなかのトルクを感じながら上げてくると指4本の立派な太刀魚!
いやー東京湾初物だー!と素直に喜ぶ。

その後は実に多種多様の魚がお目見えに!イシモチ・マアジ・まるまる太ったサバ・エイ…同乗したお客さんはマゴチなどなど・・たしかに五目ジギングです。




途中、サバの猛攻にあっている私にドーンとアタリが。
んん?ずいぶん元気のいいトルクのあるサバだなと思いきや、ドラグが出る。
サバじゃない?青物か?いや青物とも違う、何か青森でよく釣るタイに引きが似ている、
まさかね!?
なんていろいろ考えながらのやり取りは楽しい!
上がってきたのはマダイ、3.5kg食べごろサイズです。



その後も五目ジギングを楽しみ帰港。

今回魚種を問わずアピールし続けた、鉄ジグSWIM RIDER Short80gは
東京湾にベストマッチングでした。
少ない力(ジャーク)で素直に横を向いて漂うこのジグは、
東京湾スタンダードジグに育てていきたいです。

2011年6月12日日曜日

ノッターの重要性   [パパ大津留]





八丈島は魚の濃いフィールドである。だからと言って、何時でも釣れる訳ではない。
例えば、J1グランプリでは一日目に大型魚を釣ってトップに立ったチームも、
大概は逆転される。
それは、活性するフィールドが日替わりする事もあり、船長の攻めるポイントで変わる。
毎日のように潮流の変わる島で、ベテランと言われる船長でさえ、
読めない複雑な自然環境を有した島であり、それだけに難しいのだ。

それでも活性の高かったJ1グランプリだが、翌週には黒潮本流が入り込み水温が上がる。
雑誌社のジギング取材だったが、2日間で1尾のカンパチも釣れない貧果に終わる。
では、この島で安定した釣果を得られる為には、どうしたら良いか?と云う事だが、
それは難しい。確かに細いラインでメタルジグを泳がせてやれば、
渋い魚も多少は食い易くはなるだろうか。
しかし、自然環境の変わる島で、サイズを読み切るのは非常に難しく、
これがラインブレークの元になる。

先日だが、ライズの原田さんがライトジギングの撮影にやって来た。
勿論、原田(以後敬称略)は誰もが知るベテランの凄腕アングラーである。
更にスロージギングの使い手、シーファルコンの天野である。
ライトジギングなので、細身のロッドにダイワの4,000番を装着。
しかし、水温が安定し、浅場に大型魚が入っている事からPEラインは3.5号にする。
そして、このバランスではギリギリのリーダーを130ポンド、
先糸にフロロの200ポンドを装着した。
これは通常で考えると、ラインの割にはリーダーが太すぎるように感じるかもしれない。
しかし、大事なのはラインの結束である。
細くても強度のあるラインをネーチャーボーイズの『スピニングノッター』で
しっかり結束させると、そのライン強度はマックス26キロのバリバスライン3.5号の
強度を落とさずに確りと結束が出来る。
ただ、実際に釣りとなれば、他のアングラーが細いラインを使っている中では、
それは食いが落ちる。シーファルコンの天野は技術の高いアングラーで、
横で見ていても良く食わせる。
小岩戸の浅瀬で、そのスロージャークから次々とヒットさせていた。
私も太いラインながら、ようやく34キロのカンパチを『スイムライダー・ショート145g』で5尾ほど釣り上げ、何とか数の方も追い上げた格好だった。

そして昼を過ぎたあたりで、ようやく中型のカンパチがヒットした。
「ああ、ようやくだね6キロだろうか」
浅場なので、ドラグを絞り込んだ途端に「ガクッ、ガクッ」と首を振り一気に走りだした。
「わ、デカイ。とんでも無い。相当デカイゾ
何しろ、全く止める事が出来ない。
そうこうしている内に、へばりついたように全く動かない。
ロッドを抱え脇を固めるようにハンドルをテコのように12センチずつ巻き入れる。
締め込んだリールが軋む。そのせいか、魚が少しずつ浮いて来る。
しかし、再び走り出すと、その勢いは全く止めることは出来ない。
魚のなすがままに船尾から船首に数回も走り回る事になった。
「相当にデカイ!、こんなカンパチ初めてだヨ
それでも、小一時間のファイトで魚だ浮いて来た。船長は
「見えてきたよ、でかいぞ、サメだ
そこからが、また大変である。船から等間隔を保ち、全く寄ってこない。
魚の大きさからみれば、このタックルはオモチャ同然だろう。
さらに1時間のファイトを強いられた。
200キロは超えてるぞ
それでも、2時間のファイティングタイムで、何とか寄せたが、
今度は船に持ちあがらない。カジキを吊るす滑車が壊れる程だ。
それでも、船長、原田、天野、私の4人が力を込めて何とか引き上げた。
港で検量の筈だが、200キロまでのハカリが振切れてしまう。
まあ確実に200キロを超えると云う事だろう。
船の上で写真を撮ったが、86キロのメタボな私の3倍は楽にありそうな感じである。
やはり、ライトタックルでこれだけの大型魚が取れたと云う事は、
ラインの結束とタックルのバランス取れていたと云う事になる。
釣り上げた後で、原田や天野と一緒にPRノットの結束を見たが、
それは綺麗に仕上がったままで、確りとしたものであった。
大きい魚を釣ると云う事は、ロッドやリールだけではない。
頑丈なジグと、それを繋ぐライン。
更に強い結束を仕上げることのできるノッターが重要であろうか。
私は、ネーチャーボーイズの『スピニングノッター』を勧める。



2011年6月2日木曜日

自己記録のヒラマサ!   [藤本純子]







時化の為、当日朝5時の予報で出船できるか判断される事となった。
大雨も想定し荷物を再確認していると携帯が鳴った、
武蔵丸さんからだ。
壱岐を超えると2.5m予報だが、先に出船された遊漁船(中止が多い中)
からの情報によれば荒れておらず大丈夫だと言う事で遅目の出港となった。 

午前9時30分~七里ケ曽根に到着。
やや揺れるが先ずはジギングからスタート。
水深は80m~。
スイムライダー200グラムを投下。
着底を3回繰り返したがラインの先は遠く沖まで出ており横向きになっている。
苦戦しそう…

そんな雰囲気を打ち消すように『鮪が出た!!』と大きな声がする。
仰け反って左前方に目をやると、2~30m先でデカい水柱が
2発!3発!!!と出ている。
まだ続くならば、投げに行こうとした時友人の投げたルアーが目の前で
ズバッと決まった!! 
揺れる中、安心したファイトで30キロ程の黒鮪が上がった。(*^ω^*)





単発鮪もどこかへ去り、ジギングを再開。
風が強く船もジグもどんどん流されて行く。
水深は84m~。スイムライダー200グラムから230グラムへと替えるが反応鈍し… 
ややアピールのグリーンホロ200グラムを選びラインを出し更に広範囲で探る。 
底から20m早巻きしワンピッチショートで50mをシャクる。
繰り返していると隣の方にショートバイト!! が、のらない。
おそらく小型のヤズのようだ。
食いが渋い…
次の流しに入り少しロングジャークを加え変化をつけると、ガッッ!とフッキング☆
グイグイ突っ込んで行く!!
ヤズの多い中、ヒラマサがヒットした。



 ポツポツだがアタリが出だし隣の方はシルバーホロでヤズをゲット。
干潮から上げの潮がイキだしたようだ。 
ミヨシ側ではネリゴとヤズがヒットし私にもヤズがヒットした。







風はやや弱まったが、潮までスカスカになってきたので場所を大きく移動。
20分は走っただろうか、水深は45m~。
かなり浅めだが漁探の反応は良い。
ジグも150→130→110グラムに変更。

時間的にも最終ポイント。
数回シャクってみたが水深浅く魚影も中層に集中しているので
キャスティングに切り替えた方が出そうだ…。

宮本船長に『投げようかなぁ』と一言。 
『出ると思うよ~鮪もいるからドラグユルメておいたが良かろ~ね』と返って来た。
設定は4~5キロ弱フルキャストせず、軽めに投げた。
50mは飛んだかな?
案の定3~4キロのヤズかヒラゴがチェイスしてきた。
あ~喰っちゃうよ~
バシュッ!!
早速ノッテしまった。(^。^;)
君じゃぁ無いんだ!!
『ジーーーッ』
ゆるいから走っちゃうと出るんだなぁ~ 『ジーーッ』
船長からも締めないかんねぇ~(笑)と言われドラグノブをジワジワ締めつつ
ハズレろ~バレろぉ~と言っても聞かずに逃げるヤズ。
ルアー回収並みに巻いていると目の前15mくらいで
水面直下デカい魚体がギラリと横切った!?
ハアアアアァ!?
(。Д。;)
ヤズが襲われた!?
嫌、ルアーを横取りしたのか!?!?
しかも反転して突っ込む姿は10キロはある!!?
一瞬の出来事に頭が白くなった。 
今まで暴れていたヤズがヒラマサに入れ代わったのだ!!!!!
猛烈にロッドがしなる。
慌てて合わせを入れるがスプールが見たことも無い速さで『ギャルルルルーー!!!』
高速回転している。
とても手では止めら無い。
踏ん張るのでイッパイイッパイ(;`皿´)





ファーストランで20m~は走っただろうか…まだ締めてる途中だったのに(焦)
更にドラグを締めつつ足場をシッカリ確保。
セカンドランで10m~は出たみたいだが水深は45m。
これ以上走らせる訳にはイカナイ!! 
勝負を掛け更に締め頭をこちらに向かせた。 
そして遂に観念し姿を現した。
体高・厚さ・貫禄ある魚体に驚き感激した。 
大型のヒラマサだ。自己記録更新!!
18キロアップ ↑↑↑ ↑ 
こんな日が突然やって来るなんて思いもしなかった♪♪♪ 
わらしべ長者アングラー誕生です(笑) 

トリを無事飾り納竿

そして新たな課題が決まった。 
20キロオーバーへの壁だ。
何時超えられるのか… 
運だけでは無理な世界なんだろう… 

モンスターを求め次回に胸膨らませる事となった。